『面接官に刺さる志望動機を話すにはどうしたらいいのか』『そもそも志望動機とはどのように考えればいいのか』と疑問に思うことがありませんか。
結論、志望動機の考え方にはシンプルな作成方法があります。お作法を知らずに志望動機を検討しても、面接官の納得感は得られないかもしれません。
当記事では、面接時に面接官に伝えるべき志望動機・志望理由のシンプルな作成方法を読者の皆さんにお伝えします。労力をかけず、面接官の納得感を得る志望動機・志望理由を作成しましょう!
新卒時の就活も転職も、結局のところ考え方は同じです。
いつかは転職するのですし、この機会にぜひ周りの目を気にせず大真面目に就職活動していただければなと思います。
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この記事の目次
2か月で5社内定!面接初心者でも成果を出す志望動機・志望理由対策!
志望動機・志望理由に対するポイントは以下の通り。
- 学生が長期的に会社で活躍してくれる人材であるか判断するために確認している。
- 作成ステップは4ステップ(ステップ①どのように働きたいか理想像を描く、ステップ②自身の中の企業選びの軸を明確にする、ステップ③企業選びの軸に志望企業が当てはまるか検討する④文章化する)
- 伝え方のポイントは3つ(①結論から話す②入社したい意欲を示す③マナーを示す)
面接官が志望動機・志望理由を質問する理由
『そもそも、なぜ面接官は志望動機を質問するのだろうか』と疑問に思ったことはありませんか。実は、志望動機を尋ねる理由は明確にあります。志望動機を質問する理由を理解せずに、検討を始めると面接官の意図から外れた回答を作成しかねません。
ここからは、面接官が志望動機を確認する理由をご紹介します。
面接官が志望動機または志望理由を確認するのは、以下2点を確認するためです。
理由①:入社後、長く働いてくれるかの確認
採用した学生が、長期的に活躍してくれる人材であることを確認するために、志望動機を確認します。なぜなら、1人当たりの採用コスト平均48万円※1と高く、採用後も教育コストがかかるため、採用後に長期間にわたって採用コストを回収する必要があるからです。
実際に、長期間にわたり活躍する人材であるかを確認するために、全企業の内74.2%※2が企業への熱意を採用基準で重視しているというデータもあります。企業が志望動機から熱意を評価し、長期的に活躍する人材であるかを評価する姿勢が垣間見えますね。
また、21卒の新卒採用において全体の96.1%が『前年より基準を厳しくした』または『前年並み』と回答しています。※3加えて、20卒比プラス7%※4となっていることからも、年を追うごとに採用基準は厳しくなっており、志望動機を十分に準備する必要があることがお分かりいただけるのではないでしょうか。
※2就職活動・採用活動に関する振り返り調査 データ集 | 就職みらい研究所 (recruitcareer.co.jp)
理由②:会社への適合度の確認
面接官は学生の志向と社風と社内の方針の適合度を確認するために、志望動機を確認しています。なぜなら、採用した学生の熱意がいかに高くても、社風や社内の方針に合わなければ入社3年以内に37.9%の学生が退職※1するからです。
実際に、社風や社内への方針へのマッチ度を計測するために、全企業の内、93.4%が人柄を重視するデータがあることからも、企業が学生の志向を評価しようとする姿勢が垣間見えます。
※1新卒入社3年以内離職の理由に関する調査|Adecco Group
※2就職活動・採用活動に関する振り返り調査 データ集 | 就職みらい研究所 (recruitcareer.co.jp)
会社への適合度を図るためにもまずは自分自身を深く知る必要があります。自己分析と言われますが、自己分析に関してはまずは短時間でテストを受けてみて傾向を掴んでみることをオススメしています。
1つ目に、dodaキャンパスです。
dodaキャンパスは、就活エージェントの1つで、大手教育企業であるベネッセによって運営されている点が安心な点にも繋がります。プロの視点からどのようにすればいいのかアドバイスをもらえるためオススメです。
2つ目に、キャリアチケットです。
2017年からサービスが開始され、無料なのにもかかわらず内容がとても充実していることから現在では10万人を超える就活生が活用しています。
面接官受けする志望動機・志望理由の作り方4ステップ
『志望動機の作成に十分な準備が必要なのはわかった。それで、具体的にどうするのか?』と疑問に思いませんか。
ここからは具体的にどのように志望動機を作成していくのか、例を混ぜて紹介していきます。
志望動機・志望理由を作成するステップは以下4ステップです。
1ステップ:どのように働きたいか理想像を描く
今後、働いていくうえでの理想の働き方を思い浮かべましょう。理想の働き方には2パターン存在します。
- どのように社会に貢献していくのか。(社会貢献パターン)
1つ目に『どのように社会に貢献していくのか』という社会貢献パターンです。このパターンに当てはまる学生は少数の印象です。例は次の通りです。
例)社会課題を解決していきたい、教育業界に貢献したい等 - どのような自分になりたいのか。(自己実現パターン)
2つ目に『どのような自分になりたいのか。』という自己実現パターンです。大部分の学生がこのパターンなのではないでしょうか。例は次の通りです。
例)個人のスキルで働けるようになりたい、趣味に没頭していたい等
2ステップ:自身の中の企業選びの軸を明確にする
1ステップで検討した働き方を実現する上で、必要となる軸を洗い出していきましょう。
洗い出した軸には、軸を選定するに至った過去のエピソードと紐づけます。軸を洗い出したうえで、上位3つに絞り込めるとなおよいです。理想の働き方が『転職したいときに困らない自分になる』の場合の作成例は次の通りです。次の3つを軸とします。
- ビジネスの基本スキル(会計、英語、IT)を身に着けることができる
⇒インターンでビジネスの基礎スキルがないと何もできないと学んだ経験から - 市場で価値のあるハードスキルを身に着けることができる
⇒アルバイトで求められる人材には何かしらの専門性があると学んだ経験から - 様々な業界を経験することができる。
⇒就活を通して現段階でやりたいことを見つけることが現実的でないと感じた経験から
3ステップ:企業選びの軸に志望企業が当てはまるか検討する
ステップ2で明確にした企業選びの軸に対して、以下2つの軸で検討します。
検討段階で根拠とした企業の情報を、可能な限り具体的に書きましょう。なぜなら、より具体的な企業の情報を記載することで志望度の高さをアピールすることが可能だからです。
- 複数ある業界の中での志望企業が属する業界をなぜ選んだか。
例)コンサル業界であれば、企業選びの軸をすべて満たし、かつ、俯瞰した視座を得ることが可能だから。 - 競合他社の中での志望企業をなぜ選んだのか。
例)次の企業選びの軸に対して、志望企業が適合すると考えたから。
-
-
軸①:ビジネス基本スキルを身に着けることができる
⇒各企業のキーマンと折衝経験を積んでいくために会計、IT、英語といった基礎的なスキルが求められる環境にある。 -
軸②:市場で価値のあるハードスキルを身に着けることができる
⇒基幹システムの特定領域の知見を求められるため、専門的なスキルを身に着けることができる環境にある。 -
軸③:様々な業界を経験することができる。
⇒多種多様な業界の顧客に対して短期間で提案活動を繰り返す環境にある。
-
4ステップ:文章化する
ここまでのステップで検討した、『ステップ①:どのように働きたいか理想像を描く』、『ステップ②:自身の中の企業選びの軸を明確にする』、『ステップ③:企業選びの軸に志望企業が当てはまるか検討する』を一連の文章にします。
例は以下の通りです。※口頭で面接官に伝えるイメージで作成しています。
私は個人の力でキャリアを切り開ける人材でありたいと考えています。その中で御社を志望する理由は3点あります。1点目に従業員に高いスキルセットを要求する点です。2点目に基幹システムSAPを扱うITコンサルティング会社の中で、リーディングカンパニーである点です。3点目にプロジェクト型の働き方を実施している点です。
以上です。本日はどうぞよろしくお願いします。
面接官が興味のある見出しについて質問してくれますので、簡潔に話すことがポイントです。
面接官への志望動機・志望理由の伝え方
志望動機の内容も大事ですが、同様に志望動機の伝え方も非常に大事です。志望動機の内容がよくても、伝え方が悪いばかりに、評価を下げる学生が少なくはありません。ここからは、注意すべき面接官への志望動機の伝え方をご紹介します。注意すべきポイントは以下3点です。
ポイント①:結論から話す
面接で高評価を得るためには、わかりやすい伝え方をする必要があります。なぜなら、面接官は学生を『自分の部下にすることができるか?』『一緒に働いていてストレスを感じないか?』との目線で評価をしているからです。
身近な例で言っても、『この人、話長いし何言ってるかよくわからないな。。』と感じる方とのコミュニケーションは疲れませんか。面接官も学生に対して同様のことを感じています。
わかりやすい話の構成は、常に構造化されています。具体的には、PREP法を用いたコミュニケーションを心掛けるとよいでしょう。PREP法とは以下の枠組みに当てはめてコミュニケーションを取る方法のことを指します。『PREP法ってなんか難しそう』という方は、質問に対して結論から話すことだけでも徹底してみてください。面接官からの評価が上昇するはずです。
P | Point:結論 |
R | Reason:理由 |
E | Example:例 |
P | Point:結論 |
ポイント②:入社したい意欲を示す
面接で高評価を得るため感覚的に好んでもらう必要があります。なぜなら、面接官も人であるので、一緒に働きたいと思う人間は、感情として好きな人間を優先させてしまうからです。身近な例で言えば、『この人は優秀だけど、なんかとっつきにくいよな』と感じることはありませんか。面接官も学生と同じ人間なので、選択は感情に左右されます。
感情的に好んでもらうためには、笑顔で話すことが最重要ですが、緊張してうまく笑えないことが多いですよね。
そのような方はは是非リサーチした企業情報を伝えることを意識してください。なぜなら、リサーチした企業情報を伝えることで志望度の高さを伝えることができるからです。自分のことをよく知らない人間より、よく知っている人間の方が好まれやすいです。
ポイント③:マナーを示す
面接でも日常生活同様にマナーが重視されます。なぜなら、面接官は学生を部下として『顧客に紹介できるか?』という視点で評価しているからです。『優秀だけど、マナーがない人間』と一緒にいると恥ずかしいと感じることはありませんか。面接官も同じように感じています。
具体的なマナー例は以下の通りです。
あくまで一例ですので、一度自身で調査してみてはいかがでしょうか。
- 面接開始時間に遅れない。
- 面接中はケータイの電源を切る。
- 背筋を伸ばし着席する。
- 名刺を正しいやり方で受け渡しする。
- 腕組をしない。 等
面接官に受ける志望動機・志望理由に関する質問例
面接時に志望動機と関連してよく聞かれる質問は存在します。志望動機に関する例を5点紹介します。例は以下の通りです。
質問①:企業選びの軸を教えてください
『面接官受けする志望動機・志望理由の作り方3ステップ』で作成した企業選びの軸を答えましょう。なぜなら、面接官の質問意図は、一貫性を持った就職活動をしているかを確認するところにあるからです。
『大手企業だから受けた』『採用してくれそうだから受けた』という学生が非常に多いです。自身の企業選びの軸がない学生は、企業への事前の下調べが不十分である場合が多く、早期退職してしまうため企業選びの軸を確認します。
質問②:他に受けている企業はありますか
正直に答えましょう。なぜなら、企業選びの軸に基づいて他社を受けているのであれば不自然なことではないからです。他社を受けていると回答したからと言って、不採用になることはまずありえません。
注意点として1点あります。
他社を受けていると回答した際に、企業選びの軸に沿って受けていると確実にフォローしましょう。
重要なのは一貫性をもって就職活動をしているとアピールすることです。
質問③:入社後のキャリアプランを教えてください
入社後1年後、5年後、10年後の枠組みで回答しましょう。なぜなら、面接官の質問の意図は主体的に自らのキャリアを考えることのできる人材であるのか見極めるところにあるからです。入社後のキャリアプランを回答できれば、自らキャリアプランに沿って必要なスキルや経験を習得してくことのできる人材であるとアピールすることができます。
とはいえ、実際は入社してもいないのにキャリアプランを立てるのは難しいと思います。
キャリアプランを作成するのが難しい場合は大まかな計画を立てたうえで、不明点を面接官に質問してみましょう。キャリアについては誰しもが悩むところですので、不明点を洗い出して相談することのできる人材であるとのアピールになります。
質問④:入社後のキャッチアッププランを教えてください
入社後、必要と考えるスキルに伴うキャッチアッププランを回答しましょう。なぜなら、面接官の質問の意図は業務内容の理解度を図るところにあるからです。入社後のキャッチアッププランを明確に回答することができれば、業務内容を理解したうえで応募してきているとの印象を与えることが可能です。
基本的にスキルは、ソフトスキル(読む、聞く、書く、話す力)とハードスキル(業務をする上での専門的なスキル。資格や技能など。)に分かれますので、各側面から回答すると十分な回答になります。
質問⑤:この業界を志望する理由は何ですか
『面接官受けする志望動機・志望理由の作り方3ステップ』で作成した企業選びの軸に沿って、業界を選んだと回答しましょう。なぜなら、面接官の質問意図は一貫性を持った就職活動をしているか確認するところにあるからです。『面接官受けする志望動機・志望理由の作り方3ステップ』をしっかりやっておけば、十分に回答が可能です。
面接官にマイナスの印象を与える志望動機・志望理由例
面接官にマイナスの印象を与える回答例が存在します。
志望動機に関するNGな回答例は以下の通りです。
回答①:志望動機に具体性がない
志望動機に具体的な根拠がない回答はNGです。なぜなら、企業への調査が不十分であるとの印象を与え、志望度が低いと判断されるからです。
『弊社でなくても他の企業に内定が出た場合、他社に行ってしまうのでは?』と思ってしまい、内定が出なくなります。
具体的なエピソードや過去の経験談を交えながら、『その企業ではならない』理由を話すことで志望動機を伝えるようにしましょう。
回答②:住宅手当や給与等の福利厚生重視
住宅手当や給与等の福利厚生が魅力的だからといった回答はNGです。なぜなら、企業の制度に魅力を感じているのであって、業務内容を理解していないのでは捉えられてしまうからです。
『弊社よりもっと制度面で魅力的な会社があれば、退職してしまうのでは?』と感じてしまい、内定が出なくなります。
たしかに福利厚生は大事ですが、面接官への伝え方には注意が必要です。正直に福利厚生に魅力を感じていると伝えてもよいですが、業務内容も十分に理解しているとフォローを入れるようにしましょう。
回答③:勉強したいから
勉強したいからとの回答はNGです。なぜなら、与えられるまで自分から動けない人材であるとの印象を与えるからです。
企業は利益を求める団体ですから、『私は○○で御社に貢献できる』と採用のメリットを示しつつ、『業務上足りない知識は研鑽する』といったように前向きな姿勢を伝えるとよいでしょう。
前向きに勉強する姿勢はよいですが、面接官に伝える際は伝え方に注意が必要です。
まとめ
面接時に面接官に伝えるべき志望動機のシンプルな作成方法を読者の皆さんにお伝えしました。
ポイントは以下です。
- 志望動機・志望理由は学生が長期的に会社で活躍してくれるか判断するために確認している。
- 志望動機・志望理由の作成ステップは4ステップ(ステップ①どのように働きたいか理想像を描く、ステップ②自身の中の企業選びの軸を明確にする、ステップ③企業選びの軸に志望企業が当てはまるか検討する④文章化する)
- 志望動機・志望理由の伝え方のポイントは3つ(①結論から話す②入社したい意欲を示す③マナーを示す)
志望動機・志望理由を正しく検討して、内定をゲットしましょう!