『就活時の自己紹介は何を話せばよいのだろうか』『自己紹介と自己PRの差は何かあるのか』と疑問に思っていませんか。

自己紹介と自己PRは目的が明確に異なります。この違いを理解せずに就活時の面接に臨むと面接官からの評価を落とすかもしれません。

本稿では、自己紹介と自己PRの違いをはじめ、面接官からの評価を上げる自己紹介の仕方を網羅的に解説します。

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【就活の自己紹介】オススメの方法や自己PRとの違いを解説!

以降では面接時の自己紹介のポイントや自己PRと自己紹介の差を紹介します。

就活時の自己紹介の目的

就活時の面接の自己紹介の目的は、その後のコミュニケーションを円滑にすることです。なぜなら、面接官は事前に学生の情報を知らない場合もあり、自己紹介で面接のきっかけになる話題を提供することで、その後の面接をスムーズに行うことができるからです。

心理学における『初頭効果』をご存じでしょうか。初頭効果とは、『人は第一印象がいつまでも残り続ける』という、心理学的な効果を指します。身近な例で言えば、『小さいころから認知している近所の子供が大人になっても、かわいく見える』事象が当てはまります。

初頭効果は面接でも存在するため、第一印象を決定する自己紹介は非常に重要です。なぜなら、自己紹介で低評価を受けた場合、後続の選考で不利になるからです。

自己紹介の目的を理解したうえで、十分に自己紹介を準備することが重要です。

就活時の自己紹介と自己PRの違い

目的、話の内容の点で面接時の自己紹介と自己PRは異なります。違いを理解したうえで、面接に向けて準備をすることが重要です。

 自己紹介志望動機
目的その後のコミュニケーションを円滑にするきっかけづくり自身を採用した場合の企業のメリットを伝えること
内容①自身の基本的な属性情報
②学生時代に経験したこと
③企業に応募した理由
④あいさつ
①企業に提供可能な強み(スキル、経験)
②強みを裏付ける学生時代の経験
③強みが発揮される業務
持ち時間30秒~1分程度1分~3分程度

自己紹介とは何か

面接時の自己紹介は『その後のコミュニケーションを円滑にするきっかけづくり』を目的とします。したがって、面接官から求められる期待値は、『学生の基本的な情報を簡潔に話すこと』です。

面接官が自己紹介で学生に期待しているのは、その後の面接における話のきっかけを得ることです。『まずは学生の雰囲気や話そうとしているエピソードの概要を知りたい』との意図で学生に質問しています。

しかし、学生の中には面接官の意図に反し、自己PRを始める学生が非常に多いです。面接官の意図に反した回答をする学生が評価を下げることは想像に難くありません。

自己紹介を求められたときは、下方で紹介する自己紹介時のポイントを押さえつつ、端的に自身の経験の見出しを提示するつもりで話すことが重要です。

自己PRとは何か

面接時の自己PRは『自身を採用した場合の企業のメリットを伝えること』を目的とします。したがって、面接官から求められる期待値は、『学生の強みを簡潔に話すこと』です。

自己PRでは以下の3点を話すことを期待されています。

  1. 企業に提供可能な強み(スキル、経験)
  2. 1の強みを裏付ける学生時代の経験
  3. 1の強みが発揮される業務

上記でお分かりいただけた通り、自己紹介とは目的と話すべき内容が明確に異なります。自己PRを面接官から求められる場合は、『自己PRをお願いします』または『あなたが弊社で活かすことが可能なスキルや経験を教えてください』と指示されますので、指示後に自己PRをすることが重要です。

就活時の自己紹介の内容のポイント4点

就活の面接時に自己紹介に盛り込むべき内容にはポイントがあります。盛り込むべき内容のポイントは以下の4点です。

ポイント①:自身の基本的な属性情報

在籍する大学、学部、学科、氏名等の自身の基本的な属性情報を話します。なぜなら、面接官が知りたい情報の1つに、学生が学生時代に学んだことがあるからです。

学生の基本的な属性情報を知ることで、『○○学部であれば○○を学んでいるのだろう』または『○○大学であれば、○○の経験をしているのだろう』といった、会話のきっかけを面接官は見つけます。

ポイント②:学生時代に経験したこと

学生時代に取り組んだ経験を端的に話します。端的に2~3点程度に収めましょう。あくまで、今後の面接の中で触れてほしいエピソードを見出し的に提示することが重要です。

面接官から要求された時間によっては、話すべきエピソードは1~2点でもよいです。面接官からどのような時間を要求されても対応できるように、事前に自己紹介を準備しておくことを薦めます。

また、学生時代に経験したことは構造化して面接官に伝えることが非常に重要です。なぜなら、構造化されていない話は次から次へと話が続く印象を面接官に与え、面接官の集中力を削ぐ影響を与えるからです。

同様に、学生時代に経験したことは、経験した内容の概要と結論だけを端的に伝えるように注意しましょう。なぜなら、『大学時代は○○に所属し、○○として活動し、○○を工夫して○○という結果を得ました』のような、冗長な話をしても、幾多の学生の話を聞いている面接官の印象には残らないからです。

『学生時代は〇点の活動に注力しました。1点目は○○の活動です。結果、○○を得ました。2点目は~』のように、経験の概要と結論のみを伝えるだけに留めることを薦めます。

最後に、自己紹介で話す学生時代経験したことは、エントリーシートに記載した内容と一貫した内容にすることが重要です。なぜなら、自己紹介で話した学生時代の経験の話とエントリーシート上の内容に齟齬がある場合、面接官に不信感を与えるからです。

面接官に不信感を与えた場合、話す内容すべてを疑われるため、高評価を得にくくなります。

ポイント③:企業に応募した理由

企業に応募した理由を端的に話します。一行程度に端的に収めることが重要です。

エントリーシートに記載した志望動機と、自己紹介で話す企業に応募した理由は、同一の内容を話すようにしましょう。なぜなら、エントリーシート上の内容と自己紹介上の内容で祖語がある場合、面接官に不信感を与えるからです。

ポイント④:あいさつ

自己紹介上で面接官へのあいさつをいれましょう。なぜなら、あいさつができる人間は純粋に印象がよいからです。

『親近効果』をご存じでしょうか。『親近効果』とは最後に示された特性が印象に残りやすく、のちの評価や判断に影響を与えるという心理学上の概念です。

自己紹介の終わりに、面接官の目を見てあいさつをするだけで、科学的な根拠に基づいて評価があがります。

就活時の自己紹介の例

面接時に自己紹介に盛り込むべきポイントを押さえたうえで、自己紹介例を記載します。自己紹介の例は以下の通りです。

自己紹介例:30秒で自己紹介をする場合

自己紹介を30秒程度で実施する場合の例を紹介します。

自己紹介例
〇〇大学〇学部〇学科から参りました、○○です。
大学では次の2点にとりわけ注力して過ごしました。
1つ目はゼミ活動です。『国際経済学』を先行し、学外の討論会で表彰されました。
2つ目は九州料理屋でのアルバイトです。既存客の客単価向上策を提案し、全国1位の売り上げにしました。
今回の志望動機ですが、とりわけ御社の基幹システムに対する深いノウハウに惹かれ応募させていただきました。
本日はどうぞよろしくお願いします。

自己紹介例:1分で自己紹介をする場合

自己紹介を1分程度で実施する場合の例と考え方のポイントを紹介します。

自己紹介例
〇〇大学〇学部〇学科から参りました、○○です。
大学では次の2点にとりわけ注力して過ごしました。
1つ目はゼミ活動です。『国際経済学』を先行し、学外の討論会で表彰されました。
2つ目は九州料理屋でのアルバイトです。既存客の客単価向上策を提案し、全国1位の売り上げにしました。
3つ目はテニスサークルです。練習の取り仕切り役として活動し、2部リーグから1部リーグへの昇格に貢献しました。
今回の志望動機ですが、とりわけ次の二点に惹かれ応募しました。
1点目に基幹システムに対する深いノウハウです。
2点目に日本を拠点として世界各地に支店が存在する点です。
以上、本日はどうぞよろしくお願いします。

NGな自己紹介例

自己紹介を実施する際のNGな例を紹介します。一見よさそうな自己紹介ですが、聞き手からすると理解しづらいです。より理解しやすい自己紹介にするためのポイントを含めて解説します。

自己紹介例
〇〇大学○○学部〇学科から参りました、○○です。大学では○○を専攻して○○が人の為に繋がることを研究しておりました。学業以外では〇〇サークルに所属しており、主に広報をやっていました。新入生の勧誘に力を入れ、広報をメインに加入者を増やす方法を模索し、最終的にはメンバーを◯人増やすことに成功してサークルの盛り上げに貢献しました。

NG理由
以下の2点の理由からNGな自己紹介例です。

1. 話が構造化されていない
面接官からすると、次々と話が展開されるため、自己紹介の全体像をつかみづらい構造です。ゼミ活動とサークル活動について記載するのであれば、冒頭で『大学では2点の活動に注力していました。1点目に○○です。成果として○○を得ました。2点目に○○です。成果として○○を得ました。』と端的に活動と成果を記載する必要があります。

2. 一文が長い

『~して~しました』といった文章を記載しています。自己紹介は『その後のコミュニケーションを円滑にするきっかけづくり』を目的としているので、話の概要と結論だけを話すのみでよいです。

就活時に自己紹介する際の見せ方

自己紹介をする際に、内容が良くても、見せ方が悪いために低評価になる場合があります。ここからは、自己紹介の見せ方を紹介します。自己紹介の見せ方でポイントとなるのは以下の2点です。

ポイント①:表情や視線

面接官の目を見て、明るく話すようするのが重要です。なぜなら、いかに自己紹介の内容が優れていたとしても、見た目の印象が悪ければ評価を下げてしまうからです。

メラビアンの法則をご存じでしょうか?メラビアンの法則によれば、第一印象を構成するのは以下の3要素であるといわれています。※()内は第一印象に占める割合。

1. 視覚情報(55%)
2. 聴覚情報(38%)
3. 言語情報(7%)

以上の数字からもお分かりいただけるように、言葉でどんなに優秀な自己紹介をしようと、態度や表情が暗かったり、目が合わないなどがあると低評価を受けてしまいます。何を話すかはもちろん重要ですが、内容と同様に伝え方にも注意を払う必要があります。

ポイント②:言葉遣い

初対面の人間に必ず伝わる伝え方をする必要があります。固有名詞は必ず正式名称で使用することを薦めます。

例)
バスケサークル×
バスケットボールサークル〇

また、面接時は緊張して、知らないうちに早口になることがありますが、いつもの8割程度の速さで話すように意識して面接に臨むことが重要です。

就活時の自己紹介に対してよくある質問

就活時の面接で行う自己紹介に対して、よくある質問に回答します。よくある質問に対する回答は以下の通りです。

質問①:自己紹介はどの程度の長さで話せばよいの?

1分程度が目安です。ただ面接によっては、30秒や2分など具体的な時間を設定される場合があるので、準備しておくことが重要です。

30秒程度の自己紹介を要求されているのに、1分程度自己紹介をする学生がいます。要求した時間を超えて自己紹介をし続ける学生は評価を落とします。なぜなら、時間の管理のできない学生として評価されるからです。要求された時間内に自己紹介を完結させることが重要です。

質問②:自己紹介はどのように準備すればよいの?

以下の2ステップで準備を進めます。

  1. 30秒、1分、2分の3パターンの自己紹介を用意します。この時、自己紹介の内容を文字に起こすことを薦めます。なぜなら文字に起こすことで自己紹介の全体像をつかむことができるからです。全体像をつかむことで、内容の構造化をすることができます。
  2. 声に出して自己紹介を練習します。声に出して練習をすることで、実際にどの程度自己紹介に時間がかかるのか把握することができます。面接官の要求する時間内に自己紹介を終えるために必須の作業です。

まとめ

パーマをかけた男性

自己紹介と自己PRの違いをはじめ、面接官からの評価を上げる自己紹介の仕方を紹介しました。
本稿のポイントは以下の3点です。

  1. 自己紹介の目的は『その後のコミュニケーションを円滑にすること』です。
  2. 自己紹介に盛り込むべき内容は4点です。
    ポイント①:自身の基本的な属性情報
     ポイント②:学生時代に経験したこと
     ポイント③:企業に応募した理由
     ポイント④:あいさつ
  3. 自己紹介をする上で最も重要なことは、面接官の期待値に答えることです。 

自己紹介をしっかりすることで、面接を有利に進めましょう!

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