「就活には自己分析が必要」という話、色々なところで耳にしますよね。しかし、具体的に何をすればいいのかわからないという人は多いのではないでしょうか。
本記事では、大手損害保険会社・大手広告代理店・外資系戦略コンサルティングファームなどに新卒で内定した経験を持つ筆者が、「そもそも自己分析とは何か」という話から、自己分析の目的やメリットまでお伝えします。
内定率は飛躍的にアップすること間違いなし!ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
【自己分析の本】具体的な方法とオススメ本3選紹介!
記事の最後には、自己分析の参考になると自信をもっておススメできる書籍を3冊紹介していきます。
1.そもそも自己分析とは?
そもそも自己分析とはなんでしょうか。
自分という人間は、何に喜び、どんな時にどんな時にモチベーションが上がるのか。そして、幸せで豊かな人生を歩むためには、どんな仕事に就くのが最適なのか。これらのことが、自己分析を通じて分かってきます。
1-1.自己を客観的に見てみること
自己分析の定義としてよく言われるのが、「自己を客観的に見てみること」です。
あなたがどんなに嘘や見栄で自分を取り繕おうとも、第三者の目に映るあなたの姿が真実です。
残酷かもしれませんが、あなたを評価するのは第三者ですし、あなたはその姿で勝負するしかないのです。まずは、自分は第三者からどのように見えているのか、つまり自分の客観的な姿を外見・内面含めて把握するところからスタートしましょう。
自己を客観的に見るための一番いい方法は、あなたのことをよく知っている親や親友に、「私ってどんな人間?いいところと悪いところを思いつく限り言ってみて」とお願いすることです。ほぼ間違いなく、予想だにしない答えが返ってきます。
このように、まずは「第三者から見た自分」を把握しましょう。友人同士で相手の欠点を正直に伝え合うのは勇気の要る行動ですが、第一志望に内定するために必要な痛みです。ぜひやってみてくださいね。
1-2.自己を知ること
自己分析のもう一つの定義は、「自己を知ること」です。もっと言えば、「何度も自問自答を繰り返すことで、自分の心の『核』となる部分を見つけること」です。
まずは人生で大きく心が揺れ動いた瞬間を思い出してみてください。「なぜあの時あんなに夢中になれたのか」「なぜあの時あんなに悲しかったのか」ということです。大学生活だけでなく、記憶のある限り思い返してみましょう。
「なぜ負けたことがあんなにも悲しかったのか」
→「自分の努力が無駄になったような気がしたから」
「なぜ自分のやってきたことを無駄だと思うのか」
→「結果を出せなかったら何の意味もないと思っているから」
「なぜ結果を出せないと駄目だと思うようになったのか」
→「小さいころから両親から結果しか見てもらえなかったから」
最終的なゴールは、「自分は〇〇という人間で、△△にやりがいを感じます」とスラスラ言えるようになることです。ぜひ納得のいくところまでやってみてください。
ただし、深堀りのし過ぎには注意です。たまに自問自答をしすぎて「自己承認欲求を満たしたいから」というところに行きついてしまう人がいます。
例えば、
「サークルの新歓コンパ長になり、コンパを成功させたことが嬉しかった」
「なぜ嬉しかったのか」
→「みんなにありがとうと言ってもらえたから」
「なぜみんなにありがとうと言ってもらえると嬉しいのか」
→「自分が必要とされているという実感を得ることができたから」
というイメージです。自己承認欲求の一つ前、ここでは「みんなにありがとうと言ってもらえて嬉しかった」で止めておきましょう。「人からの感謝を明確な形で得たい」という立派な特性が既に見つかっています。
2.自己分析の目的は?
次に、自己分析の目的について、大きく3つに分けて説明します。
2-1.自分の価値観を見つける
1つ目は、自分の価値観、つまり「自分が本当に価値あるものと考えるものは何か」を知るということです。
価値観は人それぞれで、他人の価値観を参考にしても意味がありません。自分だけの光り輝く核を見つけましょう。
このように、自分が価値を感じるものは何かを見つけましょう。価値観がはっきりすると、やりたい仕事や行きたい企業が絞られてきます。
2-2.自分が本当にやりたいことを見つける
2つ目の目的は、自分が本当にやりたいことを見つけるということです。自分の価値観が分かってきたら、次は「一生をかけてでもやりたいこと」を見つけましょう。
私は「仕組みづくり」に大きな価値を置くタイプの人間です。しかし、仕組みを作るだけであれば広告や戦略コンサルなどでも可能です。なぜ損害保険にこだわったかというと、「マイナスをゼロにする」という商品性と「途上国開発」が理由でした。
ある日、「自然災害の直後、途上国での治安が失職を原因として悪化する」という報道番組を観ました。国が手厚く保障してくれる先進国と違い、途上国を襲う災害は「再生不能なほど全てを奪う」ものなのだと。
この報道番組がきっかけとなり、「途上国開発をしたい。没落してしまう人を元の状態に戻すような仕組みづくりをしたい」と考えるようになりました。そして、損害保険の仕組みをインストールすることで途上国を豊かにするという、一生をかけてでも成し遂げたいと思うビジネスに出会えたのです。
このように、自身の価値観に合致していることを、自分の納得のいく理由でやり続けられる仕事が見つかるようになります。
2-3.自分の人生を豊かにする
3つ目の目的は、自分の人生を豊かにすることです。価値観を把握し、やりたいことをやり続けていれば、あなたの人生は間違いなく充実します。
本当はデザインの仕事がしたいのに、嫌々仕事を続けている営業マンと、「自分がいいと思ったものを人に紹介して喜んでもらいたい」という価値観を見出し、生き生きと仕事をしている営業マンでは、どちらが豊かな人生を送っているかは明白ですよね。
就活だけでなく、人生を豊かで実りあるものにするという意味でも、自己分析は非常に重要です。
3.自己分析のメリットは?
ここからは、自己分析のメリットをお伝えします。
自己分析は時間もかかりますし、見て見ぬふりをしてきた心の傷とも真正面から向き合う辛い作業です。
しかし、そんな辛さを上回るメリットがたくさんあります。ぜひめげすに最後までやってみてくださいね。
3-1.会社選びに失敗しなくなる!
まず、会社選びを間違えなくなる点です。自身の価値観に合致していなければ、たとえ人気ランキングや年収が上位の企業であっても、惑わされることなく選択肢から外すことができます。
このように、自分の価値観と異なる企業に勤めても長続きせず、就活生にとっても会社にとっても不幸な結果を招くだけです。自己分析と企業研究を繰り返し、「ここだ!」と思えるような企業を選ぶようにしましょう。
3-2.ESがスラスラ書ける!
次のメリットは、ESが面白いように書けるようになる点です。企業によっては数千字にも及ぶようなESもありますが、筆が遅々として進まない人は多いのではないでしょうか。
自己分析をしっかりできていれば、自身の核を出発点とすることができ、一貫性のある文章をスラスラと作成できます。
広告会社のESには「広告によって仕組みづくりをしたい」と書き、学生時代頑張ったことには「チームが円滑に回るような仕組みづくりに尽力した」と書きました。
極端に言えば、ESのどの部分を見ても「仕組みづくりがしたい」ということが伝わるように仕上げました!
このように、自身の核を見つけることで、ESは簡単に書けるようになります。
3-3.面接で上手に受け答えできる!
3つ目のメリットは、面接での受け答えにつまずかなくなるということです。なぜならば、何を質問されても、自身の核となる部分に戻ってこられるようになるからです。
残念ながら、面接官の中には本当にただの意地悪な質問をしてくる人がいます。しかし、「核」が見つかっていれば、どんな質問にも対応できるようになります。
このように、自分の核を見つけることで、どんな質問にも対応できるようになっていくのです。
4.自己分析におススメの本3選!
最後に、自己分析におススメの本を3つ紹介します。どれも名著・良著で、多くの人の人生に影響を与えている本です。
4-1.『絶対内定2022』
(引用:絶対内定2022: 自己分析とキャリアデザインの描き方 | 太郎, 杉村, 智宏, 熊谷 |本 | 通販 | Amazon)
本書には、様々な角度から自己分析ができるようになっている「我究シート」が付録されております。「私の長所・短所」のような定番の分析はもちろん、「親との関係」や「私の恋愛」のようなコーナーもあります。
充分な時間があり、隅から隅まで自己分析をしたい方にはおススメの一冊です!
4-2.『メモの魔力』
(引用:メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book) | 前田 裕二 |本 | 通販 | Amazon)
前田さんは、気になったことを片っ端からメモを取り、思考を深めることを習慣化しています。
メモの方法とは、
- 事実を集め、
- 事実から得られた気づきを抽象化し、
- 別の何かに転用する、というものです。
自己分析に置き換えると、
- 事実:親友に裏切られて悲しかった
- 抽象化:(親友の裏切りに大いに傷つくということは)自分は深い人間関係を重視するタイプである
- 転用:人間関係の構築が重要な営業のような仕事に向いている
このような流れになります。
- 「メモにより自分の意識を言語化する」
- 「自分はこんなことに幸せを感じやすい、だからこんなことを人生のゴールにしたい。そういうものを見つけましょう」
本書にあるこれらの内容は、まさに自己分析そのものです。具体的な自己分析のやり方も紹介されており、「自分を知るための自己分析1000問」という付録もあります。
稀代の天才・前田裕二の成功の秘訣は徹底的な自己分析にあったのだということがよく理解できる一冊です…
天才の頭の中を覗きつつ、自己分析もしたいという人におススメです!
4-3.『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』
(引用:さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0 | トム・ラス, 古屋博子 |本 | 通販 | Amazon)
本書で紹介されているWEBテストを受けることで、自身の強みを1時間弱で見つけることができます。
テスト結果を見れば、人間が本来持つ「共感力」や「分析力」等の34の資質のうち、どの部分が秀でているかということが明確になります。
手軽に自分の強みと弱みを知りたい人や、何から手を付けていいかわからいという人にはとてもおススメです!
5.まとめ
これまで、自己分析と、自己分析にまつわる本についてお伝えしてきました。自己分析は、間違いなく就活で最初に訪れる難関です。多くの就活生がこの難題から目を背け、中途半端な状態で就活を終えてしまいます。
しかし、納得のいくまで自己分析をやりこんだ人には、間違いなく明るい未来が待っています。ぜひ、紹介した書籍を参考に、自己分析を進めてはいかがですか。