「だれかに話せるような特技がない」
「どれほど得意なら特技に書いていいのだろう」
とエントリーシートの特技について不安を持っている方は多いのではないでしょうか。
また、
「会話のきっかけになるだけだから、なんとなくで書いてもいいよね」
と特技の欄を重要視していない方もいるのではないでしょうか。
「趣味・特技」の記入欄は少ないですが、しっかりアピールすることで面接官の興味を引き、アドバンテージを獲得することができます。
今回は21卒でメーカーの総合職に内定した私が、エントリーシートの「特技」の書き方を紹介していきます。
【エントリーシートの特技の書き方】好印象を与える方法を徹底解説!
面接官の質問意図から、印象的な回答方法、具体例まで網羅していますので参考にしていただけると嬉しいです。
エントリーシートで「特技」が聞かれる理由とは?
まずは、エントリーシートで特技が聞かれる理由について紹介します。
何事もそうですが、その質問の裏側の相手の意図を理解する必要あると思います。企業の質問意図を正しく理解して、適切な回答を準備しましょう。
アイスブレイクに活用したい
採用担当者は面接時に「趣味・特技」を会話のきっかけにすることで、面接の雰囲気作りをしています。
面接官と共通の話題があれば、それだけで緊張がほぐれ会話も弾みます。特技自体のエピソードがメインですが、軽い会話をしながらコミュニケーション能力も見られています。
特技に関する質問がきたらリラックスして受け答えをしましょう。
就活生の「人柄」を知りたい
面接官は特技に関する話の中で、志望動機やガクチカからは見えてこないエピソードや強みを引き出そうとしています。
就活生がどんなことに興味を持ち、打ち込んできたのかを知ることで、「人柄」をみようとしているのです。特技を習得するまでに10年以上継続していれば、「あきらめずにコツコツと努力がきる人」というイメージを与えることができます。「ライバルに負けたくない」と感じて努力した経験は「向上心がある」という印象になるでしょう。
サポートすることにやりがいを感じる人、自分が中心となって活躍することにやりがいを感じる人などタイプが分かれますが、企業が求める人材に合った内容だと好印象になります。
すなわち、特技を記入する上で意識するべきなのは「特技に関する経験から何を学んだのか」ということです。自分が持つスキルとスキルを獲得するまでの過程がチェックされています。
エントリーシートに書く「特技」の見つけ方
特技が見つけられなくて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ここからは、説得力のある「特技」の見つけ方を紹介していきます。
これまでの行動を振り返る
自分の人生を振り返ってみて、人より時間を費やしてきた趣味やターニングポイントとなった出来事を振り返ってみましょう。繰り返しになりますが、面接官が知りたいのは特技のレベルではなく、その人が経験から得たものについてです。
サッカーで特技で全国大会に出場した経験は、その過程で他の人よりも努力している点で評価が高くなります。また、集団で行動し結果を残したことも入社後に活かせる強みと判断されます。
自分の興味関心から考える
過去の経験だけでなく、現在の趣味から考えることもできます。
普段の生活でこだわりを持っていることに着目してみましょう。自分で思いつかない場合は、家族や友人など身近な人に聞いてみることで、自身が気づいていない特技を知ることができるかもしれません。
それでは、エントリーシートで「特技」を書くときのコツや注意点を説明していきます。
エントリーシートに「特技」を書くときのポイント
特技を記入する欄は少ないため、箇条書きにして簡潔に伝える必要があります。また、面接官に興味を持ってもらうためにも具体的な内容が求められます。
継続年数や具体的な数字を用いることで、説得力のある内容にしましょう。
【具体例】
野球:小学4年生から大学3年生まで12年間継続して取り組みました。高校時代には全国大会でベスト8の結果を残し、仲間と共に切磋琢磨して目標に向かうことの大切さを知りました。
このように、具体的な数字、経験から得たものを記載することで、面接官が内容を理解しやすくなります。他の学生よりも踏み込んだ質問をしてもらうことで、印象に残りやすく残ります。
より印象的な「特技」を書く方法
次に特技で採用担当の印象に残るような工夫について紹介していきます。
少しの工夫をすることで「特技」が与えるイメージは大きく変わります。企業の求める人物像を十分に理解して特技を記入しましょう。
1.面接先の業務に役立つスキルを記入する
志望業界で必要とされているスキルや資格を持っている場合は積極的にアピールしましょう。企業や職種によって高評価を得られる特技は異なりますが、軸がぶれないように意識しながら、即戦力となれることをアピールしましょう。
PCスキルなどは汎用性のあるものだと思います。
2.自己PRを補強するものを記入する
自己PRに関連した特技であれば、面接全体の主張に一貫性をもたせることができます。
また、その特技を入社後にどのように活かすのかまで伝えることで、熱意をアピールすることができます。入社後の活用方法まで話せるようになるには業務内容の理解やOBOG訪問などが重要になってくると思います。事前の準備をしっかりと行っていきましょう。
「特技」を書くときに気をつけるべきところは?
特技を記入する際に気を付けるべき点に関して、3点紹介していきます。
是非記入際には参考にしながら書いてみてくださいね。
1.空欄や「なし」はNG
特技の欄を空白にすることは、せっかくのアピールチャンスを逃すことになってしまいます。
面接官が重視していることは特技そのものではありません。その特技に関するエピソードから、あなたがどのような経験やスキルを得てきたのかを知りたいのです。
また、先にも書いてありますが会話のネタとしての材料でもあります。そのため、空欄や「なし」で提出することは結果的に面接で自分にプラスに働くことはないので絶対に避けましょう。
2.嘘や誇張しすぎた内容を書かない
好印象を残そうとするあまり、嘘や誇張しすぎた内容を記入するのはやめましょう。
志望業界に関連する内容だとしても、面接で深堀りされて、返答に窮するようであれば「不誠実」な印象を与えてしまします。自分の経験に基づいて記入するようにしましょう。
「嘘や誇張しすぎない」というのは、特技に限らず学チカや志望動機など全ての話において通ずる鉄則なので、この点は就職活動全てにおいて意識しておくべきだと思います。
3.伝え方に注意が必要なものがある
特技は自分が打ち込んできたものであれば、面接官にその熱意を伝えられます。
しかし、伝え方に注意が必要なジャンルもあります。
アニメや漫画に関する内容は、面接官によっては良いイメージを持たない場合があります。
・日本のアニメ文化について専攻し、世界に誇れる技術や文化であることを論理的に伝えられるようになった
・漫画に影響されて、独学でイラストを描くようになった
・アニメが好きで、全体の構成やストーリー性を分析できるようになった
このように、アニメや漫画を通して身についたスキルを伝えるようにすることで、面接官に良い印象を与えることができます。
具体例
ここからは具体例を紹介していきます。
1.水泳
始めに、水泳に関して紹介していきます。
水泳を習っていた人は多く、実際に周りにも水泳を特技に書いていた方は一定いました。実際の例は下の通りです。
【水泳】
小学生から高校生まで11年間継続して取り組みました。目標を設定し努力することで、結果につながることを経験しました。
アピールポイント:目標設定能力がある
スポーツであれば基本的には継続して取り組み、結果を出したことで目標設定能力や目標達成能力を示すことが出来ますが、水泳のような個人競技のほうがその色が強いです。
野球やサッカーのようなチームスポーツの場合には、コミュニケーション能力やチームマネジメント力などを示すことが出来るかなと思います。
2.ピアノ
次に、ピアノに関して紹介していきます。
ピアノを特技にした実際の例は下の通りです。
【ピアノ】
私の特技はピアノです。コンクールでの入賞経験があります。発表に向けてモチベーションや健康管理を行い、最大限のパフォーマンスをしてきました。
アピールポイント:自己管理能力がある
こちらも水泳に近い部分もありますが、水泳のようにタイムなどで結果が出るものではなく、コンクールの一発勝負のようなピアノでは、自己管理能力やモチベーションマネジメント力などをアピールすることに繋がりやすいです。
3.写真を撮ること
次に、写真を撮ることに関して紹介していきます。
最近では趣味で写真を撮る人が増えていると思いますが、こちらの実際の例は下の通りです。
【写真を撮ること】
風景の写真が得意です。四季の移り変わりを楽しみながら、自然の素晴らしさを伝えられるよう練習を重ねています。現在はフォトコンテストに積極的に応募しています。
アピールポイント:こだわりを持ってスキルを磨くことができる
写真を撮る事のような特技では、ある専門的な領域に関して強い興味を持ってこだわりを発揮していくことが出来るとアピールできます。
4.整理整頓
次に、整理整頓に関してです。
整理整頓を特技に書くのも意外だと感じたかもしれませんが、特技としてアリだと思います。実際の例は下の通りです。
【整理整頓】
研究室やバイト先の整理整頓をすることで、活動しやすい環境を作るように心がけてきました。
アピールポイント:気配りができ、快適な環境をつくることができる
周りの環境を綺麗に保つことが出来るという点で、マネジメント力などがあると感じてもらう事にも繋がるかと思います。特技に困った方にはオススメの項目でもあります。
5.パソコン作業
最後に、パソコン作業に関して紹介していきます。
大学の授業やゼミなどでパソコンを使用することが多々あると思いますが、それらを得意だと感じる方は使える項目です。実際の例は下の通りです。
【パソコン作業】
大学2年生で日商PC検定を取得しました。表やグラフ、レポートを作成することが得意で、自分の性格に合った作業だと感じています。
アピールポイント:即戦力となるスキルがある
パソコンを使用しない仕事のほうが少ないと思いますが、基本的にはパソコン作業が得意な学生のほうが企業側には嬉しいものです。即戦力になれるスキルのアピールに繋がる数少ない特技ではないでしょうか。
まとめ
今回は、エントリーシートの「特技」の書き方を紹介しました。
特技を記入する際には是非今回紹介した意識するポイントや例などを参考に、面接をプラスに運んでいってください。
特技に関するエピソードを通して、面接官に伝えたい自分の強みを伝えることを意識してみましょう。